中国が2018年、2022年のW杯招致を断念(09年2月6日)
中国が招致活動を続けていた2018年と2022年のW杯招致を断念した。
通知期限の2日までに開催の意思をFIFAに伝えなかったためそれが確定した。
非常に残念に思う。残念なのは、招致を見送ったことではなく、見送った理由にある。
理由は、国内サッカーの低迷だ。
ご存知の通り中国は2008年北京オリンピックを開催し、2010年には上海万博が控えている。
次なる世界規模のイベント…そう、サッカーW杯。中国がW杯招致を目指したのは極めて自然な流れだった。
しかし、残念ながらバックボーンがなかった。国家の経済的な発展はスポーツの祭典である五輪と万博には十分なバックボーンであったが、残念ながら中国国内サッカーはまだまだ成熟していない。
中国国内サッカーの基本はプロリーグであるCリーグとその選手達で構成されるA代表。
しかし、Cリーグでは問題が絶えない。審判の八百長疑惑、ラフプレー、そして基本的な技術や戦術。まだまだ発展途上から抜け切れていない。それに加えてA代表の不振だ。2010年南アW杯アジア予選も3次予選敗退。確かに3次予選がオーストラリア、カタール、そしてイラクといういわゆる「死のグループ」には入ってしまった不運もあった。それにしても負け方がよくなかった。
昨年の10月にははさらに悪いことに、Cリーグの北京国安vs武漢光谷の試合で、ラフプレーをした選手の処分をめぐって武漢光谷とサッカー協会と対立し、最終的に処分を不服とした武漢光谷がリーグを脱退するという前代未聞の出来事まで起きた。武漢市では1万人以上のサポーターが同市内で協会に対する抗議デモを行い、交通がまひするという騒ぎまで起きた。
ちなみに私は11月、 この武漢光谷クラブを取材した。チームはJ1にあたるCリーグ1部を脱退したことをきっかけに新たにチームスポンサーを募って、J2にあたる「Cリーグ甲」から始めようとしていた。
成績の低迷、多発する問題…これではサポーターが離れていくのも無理はない。サポーターは国内リーグを見に行かなくなる。観客が減るリーグは盛り上がらない…悪循環だ。
いずれにしろ、中国が次なる世界イベント・サッカーW杯開催を実現するためには、国内のサッカー事情をなんとかしなければならない。ここを抜きにして招致などあり得ない。まずは国内リーグを盛り上げよう。そしてA代表で結果を残そう。まずはアジアのライバルたちである韓国、北朝鮮、イラン、サウジアラビア、オーストラリア、そして日本と互角に渡り合おう。
すべてはそこから始まる。
(文:小松英之)
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